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Universal MaaS:ユニバーサルデザインでMaaSを考える

2月 3, 2019
Universal MaaS Community(UMC)

昨今、MaaS(マース:Mobility as a Service)というワードが、各国の産学官金における「移動」関連者の間で飛び交っています。日本においても同様ですが、自動車業界や鉄道・バス・タクシー業界を中心に議論が進んでいるように感じられます。(MaaS自体の説明や最新情報に関しては、以下書籍や他のサイトに委ねます[ググってください!])

MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ

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(著者:日高洋祐さん、牧村和彦さん、井上岳一さん、井上佳三さん)

ここ数カ月の日本国内の動きを見ると、個々の企業・団体で立ち上げられたMaaS施策が目立っており、このままだと、その施策を立ち上げた企業・団体による囲い込み施策となってしまうのでは?という懸念があります。一つの企業戦略としてそれは間違ってはいないのでしょうが、利用者の観点から見ると、色々思うところがあります。

それらのMaaS施策が乱立する前に、上位の思想として「あるべき姿」を統一してから進めないと、「利用者にとって不便なMaaSができあがってしまうぞ」という危機感が僕にはあります。計画策定段階から利用者の意見を反映させた、利用者目線 (企業目線ではなくユーザ目線) のMaaSであって欲しいと願っております。

更に言うと、その利用者の意見として、何らかの理由により移動をためらっている方々(移動躊躇層:高齢者やおからだの不自由な方だけでなく、デジタルネイティブ世代も含む)の声を積極的に取り入れるべきで、そうすることにより、誰もが便利だと感じるMaaSが出来上がります。バリアフリー新法(正式名称「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」)が施行された背景とも関連するのですが、これから新設されるMaaSの施策は、バリアフリーというよりはユニバーサルデザインを取り入れて考えていくのが良いのかも知れません。過去の投稿(以下)に関しても同様のことが言えます。

・『「移動」の概念を変えて、誰もが自由に移動できる社会を創る!
・『理想的なパーソナルモビリティ
・『2025年頃の移動シーン

【参考】
内閣府ホームページ「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱」

【バリアフリーとユニバーサルデザインの違い】
<バリアフリー>
高齢者やおからだの不自由な方々が快適に暮らせるように、後から障壁(バリア)を取り除くこと。
<ユニバーサルデザイン>
国籍や性別、年齢、障がいの有無に関係なく、計画段階からすべての人が可能な限り利用しやすいように考えてモノを創ること。

→もっと詳しく知りたい方は、静岡市役所 福祉総務課「U/Bぷら(ゆびぷら)」をご覧ください。バリアフリーとユニバーサルデザインの違いについて、とても分かりやすくまとめてくださっています。


【Universal MaaSに関連するコミュニティー】
Universal MaaS Community(UMC)」というコミュニティーを立ち上げました。
Facebookのアカウントさえあれば誰でも参加可能です。
以下ページもご参考の上、ぜひお気軽にご参加ください!!

行きたいのに行けない、会いたいのに会えない、そもそもリアルな移動に魅力を感じない……など、何らかの理由により移動をためらっている方々(=移動躊躇層)の心と身体を、自らの意思で動かせるようにするための「場」です。人の繋がりやテクノロジーを駆使して、面倒だった移動を、便利で楽しい移動に変えちゃいましょう!!

【おまけ】
子供は、車いすに対してバイアスが掛かっておらず、ベビーカーや三輪車、自転車と同じような感覚で乗るようです。 (右下の写真参照:「これ欲しい♪」と言って、とても楽しそうに車いすに乗っていました。快く貸してくださったAさんに感謝!!)

子供は車いすに対してバイアスが掛かっておらず、ベビーカーや三輪車、自転車と同じような感覚で車いすに乗ります。
子供は車いすに対してバイアスが掛かっておらず、ベビーカーや三輪車、自転車と同じような感覚で車いすに乗ります。

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